HSP

適職の見つけ方:HSP編

cca@lifecoredesign.com

YoutubeなどのSNSにおいて、HSPが適する仕事について語られることが増えてきました。

ただしこれは「自分に合った仕事を見つけるための1つのきっかけ」に過ぎません。

そのことを踏まえずにそれらの情報に触れていると「それ以外の仕事は向いていないのかな?」と勘ちがいしてしまいます。

ここでは、具体的な業種を上げることはせず、自分に合った職をどう見つけていくのかに焦点を当ててお伝えしていきます。

刺激過多のポイントを知る

業種よりも刺激量でみることが大切です。

仕事が“向いていない”と思う一番の理由は「起こった出来事に耐えられない」からです。

ある一人の言動かもしれませんし、職場のルールや体制に疑問を持っているからかもしれません。

また、その環境から出てくる刺激に反応していることもあると思います。

「耐えられない=刺激過多になっている」ということです。

そのことに気づくことができれば、「耐えられないから今の仕事が向いていない」という公式は、当てはまらないとわかります。

  • 営業は向いていない
  • 一人で作業していたほうが安心するから研究職が向いている

など、これらも「業種でみる」のではなくて「刺激量でみる」とわかりやすくなります。

  • どの業種かではなく、どこまでいくとキャパシティを超えるのか?
  • どれくらいタスクをこなすと刺激限界点を超えるのか?

を考えていくことからスタートです。

それが「刺激過多のポイント」となります。

刺激の限界点を意識する

日常の中で、限界点を考えることはあまりありません。

それをあえて意識して限界点をみていくと、刺激過多になる瞬間に気づけるようになっていきます。

cocoanやクリニックで行っているワークは「エネルギーの数値化」です。

1日でどれだけのエネルギーを使っているのかを細かくタスクや作業項目をあげた上で、数値化をしていきます。

これだけエネルギーを使ったら疲れるという数値を仮に100とした時に、どのタイミングで100を超えるのか?

各タスクはどれほどのエネルギー値になるのかを認識できるようにします。

日常生活の中で何となく考えたり、体感として抱いていても、実際に数値化をしていくと、認識と大きくかけ離れていると感じることになります。

その認識のちがいが、頭と身体のギャップそのものになります。

自分の刺激過多のポイントを数値化によって明確にすることが可能となります。

タスクキャパシティを明確にする

エネルギー数値化によって、刺激過多ポイントが明確になっていくと、自然と分かることも増えていきます。

そのひとつが「自分はどれだけのタスクをこなすと限界を迎えるのか?」です。

雇われて働くということは、言われたことを納期までに終わらせる必要があります。

経験値を積むことでそれができるようになり、スキルが身についていきます。

しかし本来のキャパシティがどんどんと隠れていきます。

キャパシティが見えなくなると「無理をする」「求められたペースに合わせる」ことが当たり前になり、気づいたら疲れ果てて、体調を崩してしまう、という結末を迎えます。

無理してでも“できてしまう”のと、自分のキャパシティの中でできるのは、まったく異なるものです。

それぞれのタスクのエネルギー値を知っておけば、キャパシティを超えないように仕事量を調整することができます。

良い環境を構想しておく

適職を見つけるためには「自分にとっても良い環境とはなにか?」を明確にすることが大切です。

100%おもい描いた通りになることはありませんが、これからどう意識しながら行動するかの大きな指針になります。

「何のために」が明確になっていなければ、やる気に左右されて上手く動けなくなってしまいます。

今いる環境自体を変えることはできなくても、刺激のキャパシティを知り、刺激過多ポイントを知り、限界を超えないようにセルフマネジメントできる状態になると、これまで見えなかった恩恵や、自分にプラスに働く環境が見えてくるのです。

例えば、フレックス制度が気軽に使える、接点のなかった同僚が実はおなじ経験をしていて、実際にタスク量調整をしたことがあると分かった、などです。

クリニックでの対話においてよく得られる気づきは、

  • 意外にも今いる会社の体制が厚いと分かりました。
  • いまの会社体制は本当に整っていないのだと分かりました。

の2つです。

自分が意識してコントロールできる領域と、組織や体制の問題でどうしようもできない領域に分かれます。

その区分けを明確にすることで、今の環境が良いのか悪いのかが理解できるようになります。

今いる環境の中に、自分にとって良い方向に働く要素があればつづける。

悪い方向にしかならないのであれば、別の環境を見つける。

このような形で行動指針を決定していくことができます。

転職エージェントのサイトを見たり、ハローワークや転職支援企業のイベントに赴いたりする際に、良い環境を構想しておくと、担当に伝えやすくなり、条件に合った企業や仕事がヒットしやすくなります。

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